
ママ・ルース手作りの菓子
女房からの電話連絡で心臓に少々問題があり、手術は慎重を期すの必要で、日中体調の変化を見て良好と判断すれば5時から実施するということに変わった。少々心配が走る。
交通事情からその5時に遅れてタッチの差で女房と会うことが出来ずじまいとなった。
ま、いいか。1時間ほどで手術は終わるのだし、、、。
元々がさほど重大手術だとは素人目には思っていない。
1時間経ち、2時間も過ぎた。
少々話が違うのでは、、、。ひょっとして恐れていた出血が止まらない状態にでも、、、、。
いや、心臓に問題があるとの指摘もあった。
果たしてそれが原因でやはり恐れていた状態にでも陥ったのでは、、、。
最悪の状態をいやがうえにも想像してしまう。無理に気を落ち着かせようといたたまれない気分になり口が渇く。
看護士が現れた。何方かご家族付き添いの方、手術室まで来ていただきたいとのことです、と伝言を持ってきた。
ドキッ、一瞬、心臓が止まった。
日本の映画では、術後に執刀医が廊下で待っている患者家族に、実は残念ながら全力を尽くしたがときすでに遅く助けられなかったと説明するシーンがよく出てくる。
果たして、、、と全身の血が引くのが分かった。
手術室へ向かったが、室外で2〜3分は待った。
その状態がまた反対に予期せぬ出来事から家族にすぐには説明も付かぬ状態に、手術室内が混乱に陥っているのではないかと想像されて、我ながらに血の気が引きふらつく思いだった。長く感じられた。
術前、言葉を交わすことの出来なかった5分の遅刻までが一瞬に悔やまれる。
ドクターが出てきて、鮮血と濁った血液の小さなビンを見せながら、階下の薬局に行ってこれこれの薬を購入してきてください、と私に指示をする。
えっ、今手術中なのでしょう? 大混乱の中にあるのではないのか。
薬が無いのですか? 手遅れになったら何とするつもりなのか。
日本語なら思わず大声を上げてドクターをなじりたいところだった。
息を切らしながら、あたふたと指定された薬を求めに走った。
もしこれで手元に手持ちの金が無かったりすればどうするつもりなのだろう。手術用の緊急薬を素人に求めさせて、間違えた薬を求めて来たとすれば、その責任は、、、。
一体この国の医療体制制度はどうなっているのだと怒り心頭に発す。
病室に患者の横たうベッドが医師同道で送られてきた。
患者の意識ははっきりしていた。安堵の吐息、救われる思いだった。よかった。
女房の言。例のあのかわいい女性ドクターが言うには、購入薬の説明を受ける私の顔から血の気が引いていて、それはそれは心配そうな顔をしていましたよ、とのこと。
どうか手術途中に患者親族を呼び出したり、手術に必要な薬を買いに走らせるような制度だけは止めてもらいたい。こちらの心臓が先に止る。
この国においては、決して骨折やポリープ摘出手術を受けることの無いように普段から健康には気をつけましょう。
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